満喫!わたしの自分時間

BUCKET LISTを完成させるべく日々を満喫。わたしの自分時間を彩るものたちを綴ります。

#チョコレートドーナツ

中身は決して甘くはありません

 

 

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2012年 アメリカ

 

この映画もだいぶ前に、美容院のタブレット雑誌で記事を見つけ、気になっていました。【実話が元になっている】【ゲイのカップルがダウン症の少年を引き取って育てる】という内容に心動かされました。

 

でも、観終わったあとで調べてみると、実話の部分はごくわずかで、映画自体はかなり脚色されています。

 

アメリカの映画祭では観客賞を総なめにした作品で、ただその甘い映画タイトルに惹かれて観ると、ラストでダメージが激しい作品です。もちろん【チョコレートドーナツ】が大切なモチーフだからこそのタイトルなんでしょうが、原題【いつの日にか】で良かったと思うのは私だけではないと信じます。

 

それにしても、ダウン症の少年を演じたのは、本当にダウン症の役者さんというのが驚きです。障害者が演劇や芸術を学ぶ学校があり、そこからオーディションで選ばれたそうですが、彼の表情や目の動きは本当にピュアで、こちらをまっすぐに射抜いてくる力強さを感じました。

 

ショービジネスの国、アメリカらしいなと思います。健常者と障害者の区別なく、同じ作品の中でお互いの存在を主張しあう。そこにはどちらが上で、どちらが偉いかなんていうことは全く関係ない。ただ同じ人間としての存在価値を見せつけてくれます。

 

この作品は1979年のカリフォルニアを舞台としていますが、その時代はおそらく今よりももっとゲイ(今ではLGBTと呼ぶべきなんでしょうね)のカップルにとっては、生きづらい世の中だったのではないでしょうか。そんな時代にありながら、カミングアウトして生きることを選び検事という堅い職業を失ったりする。

 

ショーダンサーのルディはゲイであることを隠したりはしない。自分の夢、歌手としての成功を夢見て、挫折しながらもその夢をつかむために努力し続ける。私はこのルディという人の人間性が大好きになりました。心の底から人間愛に溢れています。ルディみたいな友人が心底欲しい!!

 

大好きな作品のひとつになったのは間違いないのですが、ただ・・・希望を言えるのならば、ラストは別の意味で泣けるハッピーなもので締めくくって欲しかった・・・

 

観終わると、泣きすぎてしばらくは放心状態になるのを覚悟してください。