満喫!わたしの自分時間

BUCKET LISTを完成させるべく日々を満喫。わたしの自分時間を彩るものたちを綴ります。

【経年美化】にみる物事の本質

私たちが学ぶべきことを知った日

 

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先日、大好きな番組「せかほし」で、【経年美化】という言葉を初めて知りました。春馬くんが生前最後の番組収録回で使った言葉です。

 

彼の人生観の一端に触れたような気がしました。そして、とてつもないプレゼントを受

け取ったような気持ちになりました。

 

常日頃、私が感じていた気持ちの代弁をしてくれたかのよう!

 

そこで今日は、【経年美化】にみる人生美学について語ってみようと思います。

 

 

 

 

経年美化とは

「経年美化」という言葉は、広辞苑には載っていません。

私も含めて皆さまも「経年変化」「経年劣化」という言葉なら、耳にしたり文字で見

たことがあるのではないでしょうか。

 

ただ、今は色々な媒体でたくさんの文字や文章に触れることが出来る時代ですから、勉

強熱心な春馬くんは、きっとどこかで「経年美化」という言葉の存在を知ったのではな

いでしょうか。

 

もしくは、たくさんの職人さんたちと直接触れあえる機会があったようですから、それ

こそ、そのような方達が自ら使っていた言葉だったかもしれませんね。

 

そしてその言葉の持つ素晴らしさに惹かれて、使うようになったのではないかと私は感

じています!

 

時間と共に生じる「変化」「劣化」を、マイナスな視点で捉えるのではなく「美化」という超ポジティブな言葉に置き換えて表現したことの素晴らしさ。

 

私自身50歳を過ぎて、この言葉を知ってかなり勇気づけられました・・・(^-^;

 

経年変化・経年劣化を悪とみる風潮に物申す

 

日本で暮らしていると(って、海外は旅行したことしかないくせに生意気で申し訳あり

ません💦)流行っていうもの(特に洋服)に踊らされすぎ!!だと感じませんか。

使い捨ての文化と言ったら、少し言い過ぎでしょうか。

 

雑誌を見るとこの秋はこれが流行るとか、今年の冬にはこのコートとか・・・。

メイクに関してもしかり!流行遅れのオシャレじゃない人に見られたくないあまり、私

も若い時からさんざん浪費してきました。

 

ここ最近になってようやく、私も人生の終着点を感じるようになって、断捨離を始めて

います。

すると、買っただけで着ていない服や持ったこともない鞄・・・あるわあるわ💦

 

コロナ禍となり外出も減ったから、洋服自体の数もそんなに多くは必要ない。

気に入ったものを少数持つことの素晴らしさに、やっと気付くことが出来たのです。

 

昔から読んで来た雑誌で、歳を重ねたら5枚の安いシャツより1枚の高級なシャツを持

とう!みたいな特集が組まれたことがありました。

今は実感として感じることが出来ます。本当にその通りだと。

 

安くて飛びついた服は結局・・・着ない。結果・・・ゴミになる。

高いけど勇気を振り絞って買った服は大切に着る。こまめにケアする。結果として長持

ちする。愛着がわく。自分を表現してくれる要素のひとつとなる。

 

 

海外に目を向けてみると、流行に踊らされるってことはその人のアイデンティティが

確立されていないというようなマイナスな傾向として捉えられることが多いんだとか。

フランスに2回留学経験のある息子から聞いた話です。

 

確かにちょっと高級な雑誌でイタリアのオシャレマダムの特集なんか読むと、「このカ

シミアのニットはもう5年も着てるのよ。シーズン毎にきちんとお手入れしてね。」な

んて文章をよく目にします。

 

欧米では家に対する考え方も日本とは異なりますよね!

 

日本だと新築住宅にいちばん価値を置き、いちばん高く売れます。

1年でも人が住むと中古住宅となり、価値が下がると捉えられ売却価格も下がります。

それは、時間が経つと劣化する「経年劣化」の考えがベースにあるからでしょう。

 

欧米では、中古住宅という言葉よりも「既存住宅」という言葉を使うと聞いたこと

があります。日本でも最近は「既存住宅」と言われることが多くなってきたのは、いい

傾向ですよね。

 

長い間、雨風にも耐え地震にも耐えてきた住宅というのは、信頼がおける、実績がある

と考えられるから、欧米では価値があると捉えるのだと本で読みました。

住みながらキッチンやリビングに手を加えて、自分好みに仕上げていく楽しみも味わえ

る。「家を育てる」ことが出来る、と。

 

地震の頻度や気象条件等で一概には言えないですが、物事の本質を表現していると感じませんか。

 

 愛着を持って選んだものを、丁寧に日々扱いながら、メンテナンスをして使い続けることの素晴らしさ。

 

欧米ではアンティークの家具やアクセサリーが人気なのも、納得ですね。

 

時間が経つことに価値をおくことの出来る人間になりたいものです。

 

 

漆器に経年美化を感じる

番組の中で経年美化という言葉を使ったのは「漆器」に対してでした。

私自身、漆器が大好きで和食のテーブルコーディネートにはよく登場させるので、若い

春馬くんが漆器の素晴らしさをその言葉で表現してくれたことが、本当に嬉しかったの

です。同士が見つかった感じ。

 

皆さまは漆器に対して、どういう印象がありますか。

 

高い。どうやって使えばいいか分からない。お手入れ方法が分からない。

 

私が生徒さんを教えていた時の答えトップ3が☝です。

 

1:高い!

 

確かに高いです。でも、ひとつの漆器が出来上がるまでにどれだけの工程を経ているか

を知ったら、 納得出来るお値段なのです。

 

塗りの工程だけでも多いものだと50回を超えます。

塗っては乾燥させ、塗っては乾燥させ・・・をひたすら繰り返す。時間と手間賃込みの

お値段です。

 

そして案外知られていないのですが、漆器も修復することが可能です。

輪島塗で有名な石川県では「なおしもん」という言葉で、修復された漆器のことを愛着

を込めて呼ぶほどです。

漆器の大敵は乾燥と直射日光ですが、これが原因でひび割れた漆器は全体を漆で塗り直

します。漆には防水性が備わっていますから、可能なんですね!

 

汁椀1つ、1万円で買ったら高いと思いますよね?

でも1年間毎日使ったら、1日28円ほどです。しかも修復してずっと使い続けること

が出来る。なんなら3世代に渡って使えるのが漆器なんです。

 

ウレタン樹脂などのまがいものでない、正真正銘の漆が塗られている漆器が剥がれてし

まったとか、一部が欠けてしまったとか、お悩みの方はぜひ一度購入したお店で相談し

てみてください。見積りを出してくださいますから。

 

そうやって長く大切に使い続けたら・・・家宝ともいえる品物になりますよ。ねっ、決

して高くはないんです!

 

2:どうやって使えばいいか分からない!

 

 はい!悩まなくて大丈夫。笑

日常にどんどん使いましょう!!

 

熱湯を即効注ぐのでなければ(笑)、基本的には熱いものを入れても大丈夫ですよ。

お味噌汁、スープ、ラーメン、うどん・・・なんでもござれ。

漆器の良い点は、熱さを感じにくいところですよね。木地がしっかりと厚みがあるか

ら、直接手で持っても熱くない。

だからこそ、本当はお子さまにぴったりなのが漆器の汁椀です。熱さが伝わりにくく落

としても割れない。ご飯茶と汁を漆器にしている老人ホームもあるくらいなんです

から。ここで☟

 

「わん」の漢字の違いにご注目ください♬

 

ご飯茶碗は「焼き物=石」で出来ているから ・・・    石 偏

汁椀は  「木」    で出来ているから ・・・    木 偏

 

漢字で書くと間違える方が案外多いです。おっと、話がそれました・・・

 

重箱をお持ちなら、お正月の時だけ使うのではなく、友人とのお茶会でも使ってみまし

ょう。蓋物は、蓋を開ける喜びがあり、乾燥も防げます。

 

お饅頭、羊羹、季節の果物を一段毎に、空間をじゅうぶん開けて!

食の美は「余白の美」ですから。

 

オーバル型の漆器ボウルをお持ちなら、チャーハン、コロッケ、サラダなどを盛り付け

てみましょう。油分にも強いので、それほど心配しなくて大丈夫です。

 

ただ残ったからと言って、漆器を保存容器代わりに使うのはNGです。

食べ終わったら、洗って拭いてしまう。これが守れれば、使えば使うだけ漆器の美しさ

が増していきます!

怖がらずにとにかく使ってみましょう。

軽くて丈夫な漆器の良さが、あなたにも分かるはずです。

 

3:お手入れ方法が分からない!

 

漆器のお手入れ方法はいたってシンプル。

 

食べ終わったら、洗って拭いてしまう。本当にこれだけです。

注意点としては、傷をつけないように優しく洗うこと。洗剤もつける必要はあまりな

し。柔らかい布を使って、ぬるま湯で汚れを浮かせながら落とすイメージで洗いまし

ょう。もちろん、気になる場合は少量の洗剤も使ってOKです。

 

洗い終わったら、ふきんで優しく拭いてあげましょう。そして、半日くらいは仕舞わず

にカウンターの上などに出しておく。水分がしっかりと飛ばせたら、食器棚等に仕舞っ

てください。

 

濡れたまま放置・・・は絶対だめです。

乾燥も嫌う漆器ですが、湿気が多すぎるのもカビの原因となります。

 

えー、じゃあどうすれば?と頭を抱えたあなた♬

 

定期的に使って、洗って、を繰り返すといいだけの話。それだけ!簡単なんです!!

要は水につけっぱなし、棚にしまいっぱなし・・・が良くないってこと。

 

漆は使えば使うほど、透明感が増し、艶も出て美しくなります。

まさしく「育てる食器」と言えるのです。

 

5客1セットで頂いたものなどで、いつも同じ2客のみを使っていると、1年後には

漆の色合いに変化が見られます。

いざ5客で食卓に並べると、その差歴然でびっくりなんてことも。

 

そうならないように、時折使うものを交代するか、使ったものをいちばん下に回してど

れも使う頻度が同じになるように、心掛けてみてください。

 

まとめ

 

ほんの少しの気遣いで、漆器は長く美しく使うことが出来ます。

ちなみに漆器を英語では「JAPAN」と表現します。

 

長く日本で大切にされてきた「漆器」。その経年美化にみる本質は、今の現代に忘れ去

られた点を指摘しているようにも感じます。

 

新しいもの。若いこと。手垢がついていないもの。

確かに魅力はありますが、ただ、それだけが「魅力のすべて」ではないですよね。

 

歳を重ねたものだけにしか備わっていない歴史、貫禄、重厚さ。

経験や知識も、習得するには時間がかかります。

 

歳を重ねることにマイナスなイメージを持つのではなく、

胸を張って、人生を謳歌してきたことの証が「今」なんだ

よと言えるようになりたいものです。