これもシンクロニシティ?!
2006年 アメリカ
先日用事を終えて帰宅しTVをつけました。平日のお昼過ぎ、民放でやっている午後ロード(昔の映画を放送しています)にチャンネルを合わせると【ユナイテッド93】が始まるところでした。【おうち時間】が増えて最近よくチェックするのがこの番組。観たかった映画をやることもあるので、時折チェックしていたのですが・・・
前回のブログ記事が偶然にも9・11関連の映画だったので、シンクロニシティかとビックリ!2008年にTV放送された時にはまだ生々しく思えて観れなかったのもあり、これも何かのご縁かとさっそく観ることに。
あまり知っている役者さんじゃないな・・・って思いながら観ていたんですが、管制官や一部の出演者は、当日に現場で勤務していた本人が演じている(注:Wikipediaより)というのを後で知りました。混乱した現場でのリアルな状況は、実体験したからこそなんだとも思えたし、よくぞ勇気を振り絞って撮影に参加してくださったと余計に涙が溢れました。辛い状況を再度表現することは、かなり負担だったでしょうに。
混乱した状況という点では、カメラの切り替わりが多いのはそういう点においても、非常に有効だったと思います。ただ、観ているほうも多少・・・混乱します。
上空を飛んでいる飛行機の中で、何が起こっているのかを知るにつれて乗客たちが勇気を振り絞り、テロリスト達に立ち向かっていく姿は、ありふれた言葉ですが涙無しでは観れません。
見知らぬ者同士が携帯電話を融通しあって、最愛の人たちへ最後のメッセージを届けるシーン。死を避けられない状況で私は果たして他人のことを考える余裕はあるのだろうか、と自問自答。
残念なことに生存者がいないから、映画の中で描かれたことがすべて真実!というわけではないと思いますが、これが9月11日に起きた現実なんだと思うと身震いします。
ハイジャックされた4機の中で唯一、目標に達しなかったユナイテッド93。
機内での緊迫した状況の中で、精一杯テロリストに立ち向かった乗務員・乗客たちのテロリストには屈しないという強い意志が、そこに見えてきます。
この映画化に際しては、可能な限りの関係者への膨大なインタビュー、すべてと言っていい程のご遺族の合意を得ていたそうです。アメリカのエンターテイメントに対する意気込み、歴史の重みを感じます。本当に素晴らしい!!おそらく日本で同じ状況になったとしても、映画化は厳しいんだろうなと感じます。
ただ、この映画はエンターテイメントというより、ドキュメンタリーです。
悲しい結末を知っているだけに、観ているのが辛くなるほどの気持ちを抱えてでも、それでも観ておくべき1本です。